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認知症とは

21573190認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなった為にさまざまな障害が起こります。

それにより認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。

脳は、人間の活動のほとんどをコントロールしている司令塔です。

それがうまく働かなければ、身体活動も精神活動もスムーズにいかなくなります。

認知症は病名ではありません。

原因もはっきりしていない状態で、病名が決まっていない“症候群”になります。

原因がはっきり分かっていない認知症の治療では、症状を軽くする対処療法が中心になり、根本的な原因を取り除くためにはより詳細な検査が必要とされています。

 

認知症の種類と症状

認知症にはいくつかの種類があります。

主なものとしては、アルツハイマー型認知症・脳血管型認知症・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症があります。

このうち約60%はアルツハイマー型認知症で、約20%は脳血管型認知症と言われています。

認知症の症状には、記憶障害や見当識障害、理解力・判断力の低下など認知症の方に必ず見られる中核症状と、そこに本人の性格や環境の変化などが加わって起こる周辺症状があります。

周辺症状には妄想、抑うつや不安などの精神症状と、徘徊、興奮、攻撃、暴力などの行動の異常が見られます。

 

・アルツハイマー型認知症・・・認知症の中で最も多く、脳神経が変性して脳の一部が萎縮していく過程でおきる認知症です。
症状はもの忘れで、ゆっくりと進行します。

 

・血管性認知症・・・脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によっておきる認知症です。
障害された脳の部位によって症状が異なるため、一部の認知機能は保たれている「まだら認知症」が特徴です。
症状はゆっくり進行することもあれば、急速に進む場合もあります。
また、血管性認知症にアルツハイマー型認知症が合併している患者さんも多くみられるようです。

 

・レビー小体型認知症・・・現実には見えないものが見える幻視や、手足が震えたり歩幅が小刻みになって転びやすくなる症状があらわれます。

 

・前頭側頭型認知症・・・症状には、スムーズに言葉が出てこなかったり言い間違いが多い、感情の抑制がきかなくなる、社会のルールを守れなくなるといったものがあります。

 

若くても、脳血管障害やアルツハイマー型認知症のために認知症を発症することがあります。

65歳未満で発症した認知症を若年性認知症といい、若年性認知症者数は、3.57万人と推計されています。

日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計されており、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されています。

 

認知症の予防

<早期発見・早期対応が重要>
認知症のように普段の生活に支障をきたすほどでなくても、記憶などの能力が低下し、正常とも認知症ともいえない状態のことを「軽度認知障害」と言います。

「軽度認知障害」のうちの約半数は5年以内に認知症に移行するといわれています。

もちろん、すべてが認知症になるわけではありませんが、この段階から運動などの予防的活動を開始することで、認知症の進行を遅らせることが期待されています。

 

認知症の予防に良いとされていること

・バランスの良い食事

・質の良い睡眠

・適度な運動

・高血圧・糖尿病・肥満などの生活習慣病の治療

・人と接したり趣味を楽しむこと

・喫煙

 

歩くことが認知症予防になる

13117106運動習慣や定期的な身体活動が認知症の発症率を低下させることが、多くの研究で報告されています。

また、すでに発症したアルツハイマー型認知症患者の認知機能を改善する効果も少数ですが報告されています。

高齢者では、「寝たきりになると認知症になりやすい」と言われていますが、反対に「よく歩くと認知症になりにくい」ことが最近の研究によってわかってきました。

たとえば、70~80歳の女性に認知機能テストを行ったところ、日頃よく歩く人はテストの成績が良く、少なくとも1週間に90分(1日あたり15分程度)歩く人は、週に40分未満の人より認知機能が良いことがわかっています。

では、なぜ歩行が脳に影響を与え認知症の予防になるのでしょうか。

 

歩行が脳に与える影響

脳が正しくはたらくためには、十分な血液が流れている必要があります。

脳の働きを担う神経細胞は、血流不足にとても弱く、再生能力もありません。

高齢者やアルツハイマー型認知症患者では、大脳皮質や海馬(記憶などを司る部位)で脳の血流低下がみられます。

この大脳皮質や海馬には、アセチルコリンという化学物質を放出する神経(アセチルコリン神経)が来ています。

アセチルコリン神経を活発にすることによって、大脳皮質や海馬のアセチルコリンが増え、脳の内部の血管が広がり、血液の流れが良くなると言われています。

アセチルコリン神経の働きを高めることにより、神経細胞のダメージを軽減することも確認されています。

つまり、アセチルコリン神経は、脳の健康を維持するうえでとても大切なのです。

実験では、「普通」の速さで歩いた時に海馬のアセチルコリン量を調べると、増えることがわかりました。

血圧があまり上がらない程度の歩行を行うと、海馬のアセチルコリンが増え、海馬の血流が良くなるのです。

歩行は年齢に関係なく脳の血流を増加させることが分かっています。

さらに歩くことによって肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防や改善に繋がり、それが認知症の予防にもつながるのです。

今まで歩いていなかった方にとっては、最初から長距離を歩くことは難しいと思います。

まずは一日10分からでも始めてみてください。

当院では症状改善の為にも施術後に43分の連続歩行を推奨しています。

最初は5分しか歩けなかった方が、当院での施術で身体が変わり43分歩けるようになっています。

もし、歩くのに不安がある方は当院にご相談ください。

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